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2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

オリエンティアAdvent Calendar 12/6…【第1部】

こんにちは。

オリエンティアAdvent Calendarの12月6日を担当します、横浜OLクラブの石塚です。

ほとんどの方、はじめまして、ですかね。でも実は、ほとんどの方は私の書いた文章とか冊子を読んだことがあると思います。

数年前だったらO-Newsの記事とか、最近の学生さんでも昨年の八ヶ岳インカレスプリントロングの要項・プログラムとか。

 

さてさて、今回何を書こうか悩みましたが、テーマは「インタビューの魅力」で書いてみたいと思います。

どこが魅力なのか、ってのは後ほど語るとして、百聞は一見に如かず、まずはいきなり実践行ってみましょう!

オリエンティアAdvent Calendar 12月6日は

【第1部】実行委員長インタビュー!:全日本リレー裏話~そばっちの真実?~

【第2部】インタビューのススメ

の豪華2本立てでお送りいたします!

そういえば、インタビューとかやるの、O-News記者時代の最後に「2013年度春、それぞれのインカレ後」シリーズを書いて以来ですね…。

 

…というわけで、さっそく第1部行ってみましょう!

 

【第1部】実行委員長インタビュー!:全日本リレー裏話~そばっちの真実?~

―今回は、全日本リレー@岩手の裏側インタビューということで、実行委員長を務めていた日下さんにお越しいただきました。 

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―全日本リレー運営おつかれさまでした。今日はよろしくお願いします。

日下:よろしくお願いします。

岩手での開催について

―さっそくですが、今回の第25回全日本リレーは岩手県での開催でした。第4回の福島県以来、21年ぶりに東北地方での開催となったわけですが、開催までの経緯を教えてください。

日下:例外もありますが、全日本リレーは国体の開催県で開催します。2016年は岩手が国体開催県になる=全日本リレー開催県になるという意識は大学4年の頃(=2008年)からありました。

―そんな前から意識があったんですか。いきなり運営することになった…というわけではなかったんですね。

日下:そうですね。動き出しは2009年3月、当時の県協会事務局へメールや手紙を出したことから始まります。この時点では具体案は全くなく、そして返信もなかったため、話が始まるのは2009年11月まで飛びます。2009年11月に信原さん(本大会副実行委員長/JOA理事(北海道・東北ブロック))に連絡したところ、「開催するなら安比高原」「県協会の立て直しが必要」とのことで、ここから実質的に動き始めました。

先程も話した通り、岩手開催についてはずっと頭の中で当然と思っていたので、いきなり持ちかけられたという感じはありません。当時の県協会の状態では開催が難しいのは承知していましたが、岩手が断っても東北開催になる、とすれば地元で開催した方がテレインに近く融通が利くと考えていました。

―開催するなら安比高原という話がありましたが、今回のテレイン以外にも安比高原には優良なテレインがありますよね?

日下:そうですね。2009年に安比のブナ林を見て、素晴らしい!と思ったのが私の中で安比の始まりです。2011年に安比ブナ林をテレイン化しましたが、東北では珍しい、夏場でもきれいなAやぶ・そして傾斜が緩いテレインなので、練習会テレイン・バックアップテレインとして範囲を広げてきました。

―2011年の安比高原大会で使用されましたね。あの大会は私も行きましたが、自分も「東北らしからぬ爽やかさと平坦さ」という印象を持った記憶があります。景色も最高でしたね。人から「遠いけれども行くべきテレイン」を聞かれたら、私は一番にこのテレインを推すと思います。

日下:お、すごい高評価。嬉しいですね。

―そういえば、このときのO-Newsの記事も私が書いていましたね。このテレイン、今は『安比ブナ林』としてさらに拡張されていますよね。今年度の6月末に行われた岩県大会(岩手大学岩手県立大学オリエンテーリング大会)でも使用されたと聞いています。

日下:国体デモスポ・全日本リレーを開催することを考えたとき、例年10月開催の岩県大会をどうするかが課題でした。その1つの案として岩県大会を前倒しすることを考えていて、今回ブナ林はバックアップテレインとしてしっかり機能しました。

この他にも、2010年の安比ロゲイニングを機に、安比高原の自然体験プログラムにオリエンテーリング(スコアO)が導入されており、安比高原が岩手のオリエンテーリングの拠点として機能しています。

―そういえば、全日本リレーのプログラムの実行委員長あいさつでは、安比高原のさらなる拡張を示唆する発言もありましたね?

日下:完成するか分かりませんが安比ブナ林、安比高原(馬駆ける野・南・ザイラー)がつながる予定です。完成したら、盛大に大会を開きたいですね。

―そうなったら、私もぜひぜひ乗り込みたいところです!

さて、岩手県で全日本レベルの大規模な大会を開くというのは苦労も多かったと思います。運営で大変だった点はありますか?

日下:個人的なところですが、食欲不振・体調不良…これに尽きます。

2014年12月頃から食欲不振となり、いろいろあったのですが、結果として行動力・思考能力が落ちました。年だなと思ってごまかしていましたが、大会が終わった後の体調を見ると、リレーの運営も負担の1つだったのかなと感じました。

運営としては、運営と参加の配分も悩みました。運営者を増やせば、県としての参加チーム数が減ります。運営人数をどうするか、というのは悩みどころでした。

それ以外は割とうまく事が運んだというか、周りの方々に大変お世話になりました。じゃじゃじゃOCを作ったり、岩県大会のイベントアドバイザーをしたり、県協会の事務局長になったりと完璧ではないですがいろいろと策は出したつもりです。

―個人的なところがなかなか重いですね…。本当におつかれさまでした。大会後、体調は回復したようでまずは何よりですが。

日下:大会準備終盤になって、徹夜が続いたりもしました。特に、10月の国体デモスポが終わってからが多忙でした。一方で、そのときに思ったのは「人に恵まれてるな」ということでした。

大会一週間前に地図が刷り終わり、さあ封入だ!となったのですが、400枚を1日で、というのが地味にしんどかったです。リレーなので、まず地図ビニ封入、コースパターンチェック、テープ貼り、薄ビニ封入…午前8時半開始、午前中は作業人員4人で、午後2人になってしまい…

―単純な地図ビニ封入を400枚ってだけでも大変なのに、今回はさらに外装の薄ビニもありましたしね。インカレ運営なんかは人海戦術でなんとかしたりもできるのですが(それでも大変ですが)、その上人手が足りないとなると、想像するだけでも大変な作業です…。

日下:「これ終わらないね…でも、最後の休日だし…」と思いながら作業していたら、夕方に学生運営者が援軍に駆けつけてくれてなんとかその日に終わりました。この封入が終わって、やっと大会開催に光が見えました。逆に、この日に終わらなかったら夜な夜な封入作業をする羽目になって、気落ちしていたと思います。

―学生さんが駆けつけてくれてよかったですね! そういえば、今回の運営は非常に幅広い年齢層で行われていたように思えます。

日下:新しい岩手県協会のコンセプトに、ベテランと若手の融合というものが私の中にありました。そして、大会運営で言えば、「連携」というものを強く意識していました。

ベテランの方々はとにかく渉外に強い。そして若手は競技に強い。

双方が組み合わされば面白いものができると思っていました。

今大会の主要役員については、「自分に足りないもの」をしっかり埋める形で配置しました。

私自身はまず地図を完成させること、信原さんには大会全体を見通していただくこと、緊急時の対応をしていただくこと、宿の交渉をしていただくこと、三澤さんには現地渉外をしていただくこと、美誉さんにはコースを組んでいただくこと…などなどお世話になりすぎて、感謝の気持ちでいっぱいです!

ゆるキャラ走るデモンストレーション

―今回の全日本リレーではゆるキャラがすごい存在感を示してましたが…

日下:わんこきょうだいの「そばっち」ですね。

 

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 会場で大人気のそばっち。よく見るとコンパスを所持している

―当日会場に現れて写真撮影とかで大人気だったわけですが…まさかリレーのデモンストレーションで走るとは思いませんでした。なんなんですか「次走者はそばっちです!」って(笑) いままでオリエンテーリングを10年ちょいやっていて、ゆるキャラが大会会場に現れるのは何度か見たことがありますが、デモンストレーションで走者になってるのを見るのは初めてです。

日下:大会まで1週間を切ったところで、運営責任者の三澤さんと打ち合わせしていたのですが、切羽詰まって苦しい時って変なことを思いつくんですねはじめは目立った方がいいよね、というところから始まり、そばっちがスタート、ヒーローがラスポ-フィニッシュをしようと決めて申請を出したのですが、ピンチではないということでヒーローには断られました(笑)

―ご当地ヒーローにも申請出してたんかい…。実現していたら、さぞカオスなデモンストレーションだっただろうなと思います。

日下:ちなみに、そばっちは歩き想定で打ち合わせしていましたが、本人が走りたかったので走ったのだと思います(笑)

―見ている側としては、あの大きな頭がぐらぐらしていてヒヤヒヤしたんですが(笑)

あの状態で走り出すってのもなかなかすごいですね。

日下:まぁ、中の人オリエンティアだしね…。

―うんうん…えっ!?

日下:うん。ティア。

―何ぃぃぃぃぃ!?

日下:ちなみに、空気でふくらましたりしていて、そのためにバッテリーが内蔵されていたりもしています。ゆえに、稼働時間が決まっていたり…。

―そばっち、そんなにハイテクだったのか…。あれ!? ということは、開会式とかで普通にお会いした役員の誰かが、実はそばっちの中の人ということになるんでしょうか?

日下:そういうことになりますね。その役員とそばっちは同時には存在しないのです。例えるならコナン君と新一のような。

―何の例えだよ…。

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大会を終えて

―話は変わりますが、今まで運営にかかわった大会はどれくらいになるでしょうか?

日下:えーっと、ちょっと待ってくださいね。数えます。

(集計中…)

日下:メインサブ合わせると81回ですね。

81!? …私も同年代の中ではかなり多い方だと自負しているのですが(インタビュアー石塚は24回)、すごいレベルの差を見せつけられた感じです。今までの大会運営を振り返ってみるといかがですか?

日下:正直、すごく忙しかったですね。反省する暇も無く次々進んだので、全日本リレーが終わった今、これまでのことをしっかり消化して吸収すべきかなとも思っています。

なによりも、これまでに得た経験を自分だけのもので終わらせるのではなく、後世に活きるように整理したいです!

―おお、頼もしいです! 今後の運営の野望とかはありますか?

日下:野望は尽きないのですが、まずは岩手の地固め、そして東北の発展を支えたいと思います。正直なところ、岩手だけが元気でも意味が無い、東北全体が盛り上がらないと発展は持続しないと考えています。ただ、時間は有限なので、調整が課題です…。とりあえず、今後も各方面の方々と連携をして活動していきます。

―これからの活躍にも期待しています。では、最後に全日本リレーを一緒に作り上げた運営者と、参加者に一言お願いします。

日下:まず、運営者に…ですが、実行委員長らしからぬ引きこもり体質で、大変ご迷惑をおかけしました! 情報公開が遅れたのと、もっと業務を割り振れよいう声が聞こえてきそうです(笑)

皆様のお力で、無事大会が終了しました、ありがとうございます。次はできればマッパーに専念したいな、と思いつつ、でも次の大会は・・・まさかの!

―まさかの! って何!? その続きがものすごく気になるんですけど!

参加者にも一言お願いします。

日下:大会参加ありがとうございました。安比も岩手も東北も、まだまだ楽しいところがありますよ!

今後ともよろしくお願いします。

安比高原…以前走ったブナ林も、今回の全日本リレーもとても楽しいテレインでした。

今回のインタビューで、岩手の今後もますます楽しみになってきました。機会があれば、また足を運んでみたいと思います。

改めて、運営おつかれさまでした。本日はどうもありがとうございました。

 

【第2部】インタビューのススメ に続く