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#9_春インカレは、今年もドラマチックな予感 - 山リハリレー2017

2月5日、山リハリレー2017が栃木県塩谷郡塩谷町の『塩谷熊ノ木』で行われた。
コースセッターは山川克則氏。前日の山川キャンプ内で「春インカレの要項2に記載された高速レースを意識し、走りやすいところを中心にコースを組んだ。のっぺりした尾根は方向がずれやすく、さらに倒木もあり直進があたりにくい、そこをいかに高速レースの中でこなせるかが課題だ」と話していた。男子は昨年度のインカレリレー6.1kmのトップタイムが40分強だったため、45分がトップタイムになるように、6.8kmとリレーにしては距離の長いコースになっている。 

それでは早速男子の展開を振り返ってみたい。 

ME

1

62チーム一斉スタート。抜け出した選手はおらず、集団でのレースとなった。その中でも種市(東京1)・樋口(名古屋4)の二人は47分を切る好走を見せる。続いて伊藤(横国2)が帰還するも、まさかのペナ。横浜国立大学は早くも優勝争いから離脱。しかし、インカレ本番ではペナをしないだろうとしての仮想・横国として、全チームがその行方を気に掛ける展開となった。

トップゴールを果たし、パターン2位をマークした種市(東京1)は「スピードを出すことを考えてレースに臨んだ、1ポを着実にとって、リズムにのれた」とコメント。2位で2走につないだ樋口(名古屋4)は東大・横国の2強についていき、最後の登りでフィジカルの強さを活かすことを想定し、実際その通りにレースを運べたそうだ。 

1走終了後

1位:0:46:04 東京大学E
2位:0:46:50 名古屋大学A
(参考順位 横浜国立大学A)
3位:0:46:53 東北大学C
4位:0:47:04 東京大学C
5位:0:47:11 東北大学

2

猪俣(東京4)がスペクテーターゾーンに現れると、その後まもなく、それを追って稲森(横国2)・佐藤(東北3)・小林(東北3)が続々と現れた。会場裏の回しで2位が入れ替わり、猪俣・佐藤・稲森の順になった。順位を上げて帰ってきた佐藤は「2走という特性上、相手チームの選手は近くもなく遠くもない距離にいるはず、前が見えたらついていきたい、と考えていた。実際東北大同期である小林を上手く利用できた、稲森もパターンは違ったが見えていた」とコメント。1位から3位が2分以内であり、優勝争いは東京・東北の一騎打ち、そして仮想横国がどれだけのタイムをたたき出すかに絞られた――ように見えた。 

2走終了後

1位:1:32:56 東京大学E
2位:1:33:02 東北大学C
(参考順位 横浜国立大学A)
3位:1:34:39 東北大学A
4位:1:35:13 東京大学OB-B
5位:1:35:20 早稲田大学OB-A

3

3走がスペクテーターゾーンに姿を現す時間が近づくと、山川克則氏もスペクテーターゾーンにマイクをもって移動。その結末に注目が集まる。最初に姿を現したのは、橘(横国4)!
全体でのトップタイムをマークした橘(横国4)は、2走でトップに立ち、順位をキープして逃げ切る展開を予想していた。しかし想定していたよりも種市(東大1)や佐藤(東北3)が速く、最初からトップではなかったので、切り替えてトップゴールしようと思ったという。レース自体は淡々とこなせたそうだ。「個人としては風邪で思うように走れなかった先週(ときわ走林会大会・筑波大大会)を払しょくできてよかった。OBにも勝てるタイムでよかった。(1走伊藤のペナによる失格となってしまったが)インカレ本番でなくてよかった。走順についてはまたチーム内で話すと思う」そう語ってくれた。

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スペクテーターゾーンに現れた橘(横国4)

 

優勝争いに話を戻そう。その後まもなくして現れたのは、寺垣内(早稲田OBチーム)そしてそのすぐ後ろに堀田(東大OBチーム)。接戦に盛り上がる会場。そして最初にラストコントロールに姿を見せたのは……堀田!
堀田は、1走石野(東大OBチーム)が会場裏で不利なパターンを引いたようであると頭に入れ、会場裏の勝負になれば勝てると思っていたそうだ。今年もOBチームが現役チームを破り、東大OBチームがOB-CUPを手に入れた。なお昨年度の山リハで、東大OBチームが優勝した際に真保陽一(東大OB)が言い放った「毎年東大OBチームがとるので山川さんが預かっていてください」の一声に倣い、優勝カップはヤマカワハウス行きとなった。

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寺垣内(早稲田OB)を追う堀田(東大OB)

 

OBチームから遅れること数分、皆が見守る中現れたのは赤いトリム……名古屋大学・石山良太!石山(名古屋4)は約3分あった前の東京・東北の3チームを抜き去り、見事優勝を果たした。
「プレッシャーがない位置でのスタートだった。正直なところ優勝は無理だと思い、リラックスできた。レースは一人だった」と石山は語る。「12で加藤(東京3)に途中抜かれた。14で2走トップチームだった東大Eチームの横堀(東京2)に追いつき、そこで初めていいレースをしていることに気が付いた。東北大学は前にいるものと思い、体力が限界だったが最後は粘った。ゴールして初めて優勝だとわかり、うれしかった。山リハプレビュー記事には名古屋大学を意識しているチームはなかったが、一泡吹かせることができてよかった」と話してくれた。春インカレに向けては「優勝を狙う。チーム一丸となって、仲間とともに頑張る」とコメント。
また、2走堀尾(名古屋大学3)にもコメントをもらった。「自分の実力はトップ層と比較すると落ちると思うが、1走樋口さんの1走経験は少ないが、いい位置で帰ってくるはず。3走石山さんにつなぐことを意識した。レースは集団になった。同期の小林(東北3)・佐藤(東北3)がいた。離されてしまったが、粘ってくっついていった」春インカレに向けては「下馬評は低いがこの一年間頑張ってきた。優勝を狙える位置にいると思う。」とコメント。

ME総括

事前アンケートに名前が挙がらなかった名古屋大学だったが、見事優勝を果たし、存在感を示した。次期エースとみられる南河(名古屋3)が怪我から復帰し、一躍優勝候補に躍り出た。横浜国立大学もペナさえなければ……といった内容。東京大学東北大学は層の厚さを改めて示したが、インカレのメンバーが気になるところである。入賞争いを演じたい慶応・早稲田・筑波・一橋はやや低調に終わったか。 

ME結果

(参考順位   横浜国立大学A(伊藤-稲森-橘))
1位:2:20:24 東京大学OB-B(石野-福井-堀田)
2位:2:21:13 早稲田大学OB-A(岡本-尾崎-寺垣内)
3位:2:23:38 名古屋大学A(樋口-堀尾-石山)
4位:2:23:49 東京大学OB-A(深田-祐谷-糸賀)
5位: 2:25:28 東京大学E(種市-猪俣-横堀)

 

WE

1

1位から5位まで1分以内の接戦となった1走。トップゴールを果たしたのは木村(立教2)。隣ポに気を付けることを意識したとのこと。レースでは、ライバル視している伊佐野(東北2)が同じパターンであり意識したが、途中で姿が見えなくなってから、自分のレースに集中できるようになった、とのこと。
なお、優勝候補筆頭だったチーム「あの頃の女達」は稲毛(お茶大OG)が40分を切る抜群のタイムを見せたものの、ペナにより撃沈。筑波OGチームもペナ。これにより、優勝争いは現役チームに絞られた。

1走終了後

1位:0:47:18 立教大学
2位:0:47:29 フェリス女学院大学
3位:0:47:53 東北大学B
4位:0:47:57 千葉大学A
5位:0:48:14 岩手大学A

2

混戦模様だった1走から一歩抜け出したのは筑波大学だった。1年生ながら好走を見せた増澤(筑波1)。ラスポゴール28秒は女子1位(全体44位/320人)の足の速さが非常に印象的だった。増澤は落ち着くこと、ペナをしないことを意識して臨み、コントロールにつくたびに、番号の確認はもちろん、次のデフと番号も毎回行ったとのこと。「後半はミスが出て、一位で帰還したことはびっくりだった。前半淡々とこなすことができたことがよかったかもしれない」と話してくれた。インカレリレーでは、ちゃんと帰ってきてチームをいい雰囲気にしたいとのこと。なお、2走終了時点では、3位まで2分以内に位置し、まだまだ混戦模様である。

2走終了後

1位:1:39:09 筑波大学B
2位:1:40:58 東北大学B
3位:1:41:05 フェリス女学院大学
4位:1:45:05 金沢大学A(OG含)
5位:1:45:38 茨城大学

3

優勝争いは筑波、東北、フェリスの3校だったが、事前アンケートでも燃えていた山岸(筑波2)がトップの座を譲らず、そのまま優勝した。「レース自体はボロボロでミスも多かったが、現ロスすることはなく心を保つことができたことがよかった。人と競るレースは苦手で、2走の増澤が1位で帰ってきてくれてよかった。増澤にもいい思いをさせてあげられてよかった」と話してくれた。
また、1走の鈴木(筑波3)は「先週に行われた筑波大大会の競技責任者を務めていて、意識が大会に向いていて、準備はいまいちで集中し切れていなかった。しかし、レースは思ったより楽しめた。みんなに感謝している」と話してくれた。

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優勝の瞬間を見守る鈴木(筑波3)と増澤(筑波1)

 

WE総括

今回のレースでは筑波大学が優勝を果たしたが、東北大学はメンバーによっては接戦を演じられる実力を示した。茨城も参考記録となったが、メンバー全員がそろえばどこの大学よりも怖い存在であることは間違いない。実践女子や立教も入賞を狙える位置にいるといえる。フェリス女学院は今回は沈んでしまったものの、インカレまでに調子を戻してくるのではないだろうか。 

WE結果

参考記録 2:28:12 茨城大学(勝山-椎名-勝山))
1位:2:29:11 筑波大学(鈴木-増澤-山岸)
2位:2:36:02 金沢大学A(OG含)(木村-横山-五味)
3位:2:45:47 武蔵野・東京・実践女子OG混成(田中-千葉-大西)
4位:2:46:08 東北大学A(本間-青代-高橋)
5位:2:51:30 実践女子大学A(立花-小村-石神)

 

ヤマカワオーエンタープライズ(山川キャンプ・山リハ Webサイト)
http://orienteering.com/~ymoe/index.html

成績速報(Lap Center)
http://mulka2.com/lapcenter/static.jsp?event=3793&file=1

 

 [WriterDeru]