OK-Info

2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

#57_うどん県で各県が激突! 優勝は愛知県! – 第26回全日本リレー

f:id:colorfulleg:20180219215215j:plain

12月3日、香川県仲多度郡まんのう町の『国営讃岐まんのう公園2017』を舞台に「第26回全日本リレーオリエンテーリング大会」が開催され、男子選手権は愛知県2(菅谷裕志-南河駿-堀田遼)、女子選手権は東京都1(木村るび子-渡辺円香-稲毛日菜子)が制した。また、総合成績では愛知県が優勝した。

 

全日本リレーは基本的に国体開催県で開催される。今年の国体開催県は愛媛県であり、全日本リレーも当初は愛媛での開催が予告されていたが、諸般の事情により隣の香川県での開催となった。文字通りの「遠征」となる参加者も多く、1泊2日で観光も交えて楽しむ者も多かった。香川県の名産と言えば、何といってもうどんであろう。県自らが「うどん県」を標榜するほどである。全日本リレーの参加選手もうどんを堪能していたようで、Twitterでは各自が食べたうどんの写真が投稿されており、タイムラインには大量のうどん画像が入り乱れる事態となっていた。
大会前日の開会式では、この大会のために結成された愛媛県チームの松尾怜治、宮本佳記、小泉成行の3名が選手宣誓を行った。

 

国営讃岐まんのう公園は広大な公園だが、テレイン『国営讃岐まんのう公園2017』の範囲はそれほど広くはない。しかし、細かい道が入り乱れ、選手は数多くのルートチョイスを迫られた。

f:id:colorfulleg:20180219220143j:plain

 男子選手権の序盤
 △→1、1→2とルートチョイスのあるレッグが続く

男子選手権の1走は、愛媛県1(松尾怜治)がトップでチェンジオーバー、40秒近く離れて、以下、愛知県1(谷川友太)、埼玉県1(小泉知貴)と続く。
2走では、愛知県1(種市雅也)がトップに浮上、2位以下は様相が変わり、山梨県1(加藤岬)、愛知県2(南河駿)と続く。
既に競技を終えた選手は、会場で販売されたうどんや唐揚げを味わいながら、観戦・応援モードへと移っていた。各県が固唾をのんで見守る中、男子選手権3走で最初に会場付近に姿を現したのは、愛知県2(堀田遼)と愛知県1(松井健哉)。愛知県チーム同士の激しい競り合いにどよめきが起こった。記録を読み取るに、会場付近のスペクテーターズコントロール通過はわずか1秒差。最終ループで堀田が松井を10秒引き離し、愛知県の第2チームが第1チームを破っての優勝となった。愛知県は昨年に続いて男子選手権優勝となるが、それにしても、愛知県勢ワンツーフィニッシュという選手層の厚さには驚くばかりである。3位以下とは6分近い差が開いていた。そして、3位争いも接戦が繰り広げられ、京都府1(糸賀翔大)と神奈川県1(田邉拓也)の争いは、わずか1秒差で京都府1が競り勝った。

f:id:colorfulleg:20180219215500j:plain

f:id:colorfulleg:20180219215535j:plain

 男子選手権優勝:愛知県2

 

女子選手権の1走は、北海道・岩手県1(高橋真帆)が2位以下を1分半離してフィニッシュ。以下、茨城県1(勝山佳恵)、兵庫県1(出田涼子)と続くが、男子と比較して各選手間のタイムが大きく、ばらばらと会場に現れる印象だった。逆に言えば、この先の選手によっては大きな逆転も起こりえるということか。
2走も北海道・岩手県1(盛合美誉)が引き続き好調。2位以下との差は4分以上に広まっていた。2位は神奈川県1(宮川早穂)が1走4位から順位を上げ、3位には茨城県1(直井萌香)が続く。
女子選手権は、北海道・岩手県1は最初の2人で後続を突き放しての逃げ切り型の布陣、一方の、神奈川県1、茨城県1は追いつくことができるか。さらに後ろの東京都1は稲毛日菜子が3走に配置されており、猛追してくることが予想された。会場付近に最初に姿を見せたのは東京都1(稲毛日菜子)。やはり、早い。2走時点4位からの逆転を見せ、そのまま東京都1が優勝した。2位は、1分遅れて神奈川県1(中村茉奈)、昨年に続いての女子選手権連覇にはあと一歩及ばなかった。3位争いは、男子に続き女子も熾烈な争いとなり、茨城県1(増澤すず)と愛知県1(谷川理恵)が僅差だったが、9秒差で茨城県1が先にフィニッシュした。

f:id:colorfulleg:20180219215645j:plain

f:id:colorfulleg:20180219215742j:plain

 女子選手権優勝:東京都1

 

県対抗の総合成績では、愛知県が優勝した。全日本リレーへの取り組みについて愛知県の角岡明団長に話を伺ったところ、「愛知県としてはかなり準備をして臨んでいる。強化合宿なども実施し、みんなでチームを盛り上げていっている。選手選考についてもシステムを作り、日頃の大会結果から成績を点数化して選考している」とのコメントをいただいた。その取り組みが、この総合成績、そして厚い選手層に現れているのであろう。

準優勝は神奈川県。愛知県とは2点差であった。昨年は圧勝であったが、今年は昨年男女ともに優勝したジュニアクラスを落としたのが響いたか。大会後には、来年度の王座奪還を誓う声も聞かれた。第3位は東京都。実は、愛知、神奈川、東京は日本選手権(ME・WE)の合計得点が全く同じであり、その他のクラスが勝敗を分ける結果となっていた。一方の第4位埼玉県は、日本選手権以外のクラスの合計点が一番高い結果であった。いずれの県も、今年度足りなかった部分を強化し、来年度に向けて施策を打ってくることであろう。

来年度の全日本リレーは、2018年11月4日、福井県での開催が予定されている。

f:id:colorfulleg:20180219220259j:plain

 総合成績(総合成績に関係する得点を赤字で表記)
 ※得点計算方法:日本選手権ME、WEの得点と、それ以外のクラス上位4クラスの得点の合計

 

f:id:colorfulleg:20180219220337j:plain

 総合優勝:愛知県

 

▼第26回全日本リレーオリエンテーリング大会
http://www.orienteering.or.jp/jroc/2017/

▼成績速報(Lap Center)
https://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=4280

▼選手権クラス団体総合得点

http://www.orienteering.or.jp/jroc/2017/results.html

 

※執筆遅くなり、楽しみにしていた方には大変申し訳ありません。


 
[Writeryi+]