3月18日、埼玉県大里郡寄居町の『鉢形城公園』を舞台に「第22回クラブ対抗リレーオリエンテーリング大会」が開催され、最長のLクラスは麻布高等学校（久保木航-金子隼人-折橋旺）が制した。また、総合のクラブ表彰は入間市OLCに授与された。
毎年年度末の頃に埼玉県で開催されるクラブ対抗リレーも22回目を迎えた。今年のテレイン『鉢形城公園』は、日本百名城が一つ＜鉢形城（はちがたじょう）＞の城址公園。これまでは、この『鉢形城公園』を含むより広い地図があったそうだが、ヤブが発達したり住宅ができていたりということで、今回の城址公園の範囲だけを切り出しての開催となったそうである。テレインの大部分はフラットで見通しもよいということで高速レースを想定してか、最長のLクラスは1人当たりの距離が6km以上という狭い城址公園を思う存分走りつくすコースが提供された。城址公園らしく、石垣や堀、柵などが随所に見られ、これらを乗り越えて次のコントロールに向かう様はまさに「城攻め」と呼ぶにふさわしいものであり、通常の公園よりも体力を消耗した。なお、筆者はフラットな公園と聞いてランニングシューズ装備で挑んだが、堀の斜面が急で登り切れないシチュエーションもあり、果敢に登っていく他選手の横で落ち武者のごとくへろへろの動きをしていた。
テレインの様子
最長となるLクラスを制したのは、高校生チームである麻布高等学校。レース前は「あわよくば入賞」と思っていたそうだが、いかんせん周りの実力が未知数だったのでどう転ぶか…というところだったそうだ。メンバーにレースを振り返ってもらったところ、1走の久保木航は「自分の走力が他チームの選手と比べてどうなのかが分からなかったので、まずは全力で入った。途中で、トップ集団についていけているのが分かったので、離されないように頑張った」、2走の金子隼人は「走力不足で周りの人が速いなと思いながらも、3走の折橋は速いのでそこにつなげられるよう、置いて行かれないように走った」とのことであり、トップが見える位置でつなげられるよう、しっかりとリレーを意識した戦い方をしたようだ。ところで、Lクラスは3つのコースパターンのうちCパターンだけが他2つと回しが大きく異なっており、他の2パターンで後半に行くエリアを最初に通過するコースセットとなっている。麻布高等学校3走の折橋旺はこのCパターンを引いたらしく「スタートの向きが前の2人と違っているのをみて焦ってしまった」ということであった。とはいえ、その後は落ち着いて進んだそうで、競り合っていた みちの会（源後知行-柳下大-皆川美紀子）、農工大A（川名竣介-長井健太-早川徹彦）を振り切っての優勝を決めた。折橋は「うちはリレーでのペナが多いので、今回つなげられてよかった」と話しており、彼らにとってはリレー大会の自信につながる結果となったかもしれない。
Lクラス優勝 麻布高等学校
総合のクラブ表彰の方は、最多となる5チームを送り込んだ入間市OLCが1位となった。幅広い年代が集い、活躍が光る入間市OLCだが、来月には主催大会となる「第15回茶の里いるまオリエンテーリング大会」が控えており、その準備を進めていることだろう。オリエンテーリング界は、来月も埼玉で盛り上がりが見られそうである。
なお、2018年度は、本ニュースサイトOK-Infoでも関東地域クラブ対抗戦「OKリーグ2018」の開催を計画している。クラブ対抗リレーでも告知を行わせていただいたが、質問があった事項を反映して次記事にて要項を改めて発行する予定である。関東の地域クラブには多数ご参加いただき、盛り上がるものとしていきたい。
Lクラスのコース一例（前半）
Lクラスのコース一例（後半）
▼クラブ対抗リレーオリエンテーリング大会
http://www.orienteering.com/~saitama/category1/entry51.html
▼成績速報（Lap Center）
https://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=4468
[Writer：yi+]
