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#93_岩手の秘境は世界への道 - 盛合美誉選手WOC壮行会

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7月15日(日)、盛合美誉選手(じゃじゃじゃOC)の世界選手権(WOC)壮行会が岩手県八幡平市安比高原にて開催された。盛合(旧姓:髙橋)美誉選手の世界への挑戦は2011年ポーランド、2012年スロバキアにて開催の世界ジュニア選手権(JWOC)、2014年チェコにて開催の世界大学選手権(WUOC)に次いで4度目となる。

 

今回の壮行会も前回(2014年WUOC出場)同様、安比ブナ林で開催された。この安比ブナ林、2016年の全日本リレーが開催された安比高原の奥に位置し、国土地理院提供のレーザー測量の範囲外、電波の圏外(時々入る)というマッパー&運営者泣かせのテレインであるが、走行度良好、緩斜面というなかなか東北では(日本でも?)味わえない参加者にとって魅力的なテレインでもある。なにより、テレイン開拓された2011年の安比高原大会において盛合選手は競技責任者を務めており、盛合選手によって思い入れの深いテレインである。そして盛合選手の成長とともに、ブナ林の地図範囲も広がってきた。今回も地図調査により拡大、またJSOM2007からISOM2017への移行も行われた。

 

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さかのぼるは7年前。当時は落葉により小径が消え、マップアウトが続出した

当日は梅雨空を吹き飛ばす快晴となった。会場周辺のオープンは日差しが強く「暑い、暑い」という声が聞こえたが、ブナ林の中に入ると一転涼しく、運営側で急遽準備した給水はそれほど消費されなかった。
Eクラスは盛合選手が見事トップタイムをたたき出した。走りやすくスピードの出るテレインだが、一度つぼると命取りになりかねず、いかにミスを抑えるかが勝負の分かれ目になったようだ。

 

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盛合美誉選手のルート図

ミドルコースの他に、スプリントのタイムトライアルも行われた。コンセプトはブナ林を駆け抜けるとどれくらいのスピードが出るのか?ということであるが、1kmちょっとの2コース、どちらも1キロあたり6’25となかなかのスピードとなった。このコース、再び挑戦することができれば走力チェックになるかもしれない。

 

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スプリントタイムトライアル。コンセプトは「穴があったら入りたい・・・?」

壮行会の主役、盛合選手からコメントをいただいた。

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一年半ほど前までは仕事など様々な理由から、オリエンテーリングから遠ざかっていましたが、大学生の時のライバルだった稲毛選手と宮川選手に山リハに誘われたことがきっかけでその楽しさを思い出し、全日本ロングで4位になったことがきっかけでWOCを目指し始めました。この一年間のトレーニングとしては、大学生の時にはまじめに取り組まなかった筋トレや体幹トレを取り入れ、練習を重ねてきました。この一年の練習はとても辛かったです。食事などにも気を使っていましたが、最近貧血であることが分かり、いくら練習しても伸びなかった原因が判明して内心ほっとしました。貧血であるのに気付かずに、自信をなくすほど練習しました。でも今はそれが治れば今までのきつい練習が実になるのではないかという希望があります。本戦までの期間できる限りのことを尽くし、WOCでは世界の選手に惑わされることなく自分のレースをしたいと思います。

 

盛合選手も出場する世界選手権(WOC)は8月4日から11日までラトビアにて開催される。

 

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▼岩手オリエンテーリング情報局(仮)
http://www17.plala.or.jp/iwateering/

[Writer:θ]