9月22日、栃木県真岡市の『井頭公園(いがしらこうえん)』を舞台に「平成30年度栃木県オリエンテーリング大会」が開催され、M21Aは小牧弘季(筑波大学)、W21Aは皆川美紀子(みちの会)が制した。
本大会は、11月24日に予定されている今年度の全日本スプリントのE権(選手権クラス出場権)を獲得する最後のチャンスとなった(全日本スプリントの要項は発行が遅れているが、関係者の話によると今週土曜の10月13日には公開が予定されているとのことである)。また、12月23日から香港で開催されるアジア選手権M21E/W21Eクラスの選手選考も兼ねていた。そのため、全国各地から実力者が集まる大会となっていた。
テレインの『井頭公園』は池を中心としたすり鉢状の地形が特徴的である。林が占める割合が大きく、不整地での直進を問うようなレッグも存在した。一部細かい読図が求められる箇所もあったが、全体的には走りやすいコースセットであり、しっかりスピードを出して走ることも求められた。
M21Aは、居並ぶ実力者を抑え、小牧が制した。レース後に話を伺ったところ「ミスなく落ち着いてスプリングの立禁も確認しつつ走れた。ミスもなく、いいレースができたが、まさか優勝するとは思わず、結果を見て驚いた。本大会で全日本スプリントのE権を狙っていたが、ちゃんと走ればE権は取れると思っていたので、プレッシャー無く走ることができた。アジア選手権(21E)の選考がかかっていた有力選手はプレッシャーがあったのかもしれず、自分は精神的には有利だったのかもしれない」とのことであった(小牧はアジア選手権M20Eの選考のため、本大会は直接の選考には関係なかった)。また、レース中良かったところについては「立入禁止のやぶに囲まれた行きにくいところで、落ち着いて地図を読めた。また、4番など、道を回りたくなるようなところでも、まっすぐ進んだ方が速いと判断したうえで突っ切れた。難しいレッグが少なかったので、不整地や道走りで意識的にスピードを上げて臨めたのが良かったと思う」とのことであった。小牧はスプリントは苦手と話しており、今年度のインカレスプリントセレも普通に遅くて、インカレスプリントの一般クラスもDISQという成績であったそうだ。しかしながら「これから早くなりたいなと思っていたので、今回優勝できて嬉しいし、全日本スプリントでも上を目指してがんばりたい」とのことであった。小牧はこの大会の後、9月24日に行われた羽生水郷公園での関東パークOツアー大会も制し、さらに、先日のCC7の1走でもトップで帰還したことは記憶に新しい。本大会を契機として、おおいに注目を浴びる選手となった。今後の活躍にも期待したいところだ。
M21A 小牧のウィナーズルート
W21Aは、2位の勝山佳恵(茨大OLD)を1分弱離し、皆川が快勝した。レース後に話を伺ったところ「シンプルに進める所と、コントロール周りをよく読まないといけない所とがあったが、スピードを上げなければならないところでしっかり上げられたのが良かった」と話しており、小牧同様スピードをしっかり出して走れたのが勝因の1つといえそうだ。また「大きなミスは無かったが、コントロール周りをもうすこし明確に読めていれば、もっとコントロール近くまでスピードを上げられたかな」とも話しており、今後の改善点も明確にしていた。
W21A 皆川のウィナーズルート
▼大会公式Webサイト
https://ocd-shimotsuke.jimdo.com/
[Writer:yi+]