1月19日、奈良県宇陀市の『嶽山』で「阪大神大奈良女新人運営練大会」が開催された。
この新人運営練の位置付けは「自分たちが単独で運営する大会がないため、1年生が運営を学ぶ大会である」ということだ。例年、阪大と神大が合同で新人運営練をしてきたが、今年から奈良女子大学が運営に加わった。運営が3大学になったので、イベントアドバイザーも各大学から1人ずつ、計3人出ているというのも興味深いところだ。
運営者と同大学の参加者や場所が近い京大OLCの参加者が中心であったが、関東などから来る人も意外と多かった。この大会の翌日20日(日)に開かれる広大岡大大会にハシゴする参加者も相当数いたようだ。
さて、この新人運営練の注目ポイントの1つは「嶽山」というテレインで開催されたことだろう。今回、このテレインが使われることになったのは奈良女子大学が新たにこの新人運営練の運営に加わったので、「せっかくなら奈良で!」という経緯だそうだ。
嶽山は2010年のインカレロングで使われたテレイン。インカレの競技中に渉外問題が起きたテレインだが、その後は関西のロングセレで3回使われている。しかし、大会で使われたのはこれだけで、この3年弱使われていなかった。テレインは「なかなかのゴリゴリテレイン」で、体力が求められる。
このように、過去にはロング競技で使われたテレインであったが、運営者によれば「ロングのイメージが強い嶽山でなるべくミドル感を出すことに力を入れた」そうだ。また、「拾う特徴物によって出せるスピードが変わってくるので何を拾うかが大切。上りから下りに入るところではスピードの切り替えも求められる。」と1年生ながら競技に成熟していそうなコメントが返ってきた。
今回のコースの中で特に注目すべきはMAの5→6であろう。1つのルートチョイスとして考えられるのはコンタリングして6番コントロールの近くまで伸びるコンタ道に乗るものだが非常に長く、難易度も高い。筆者含め、高さ感覚やどこの尾根・沢にいるか分からなくなった参加者たちは、次々とツボりツボっていった。このレッグの難易度は380ほどであり、関西のセレを上位通過した実力者や全日本大会上位者なども苦戦を強いられていた。こんなレッグを新人の1年生が組んだというのだから驚きだ。
MAクラスは松下睦生(京都OLC)が制した。最難関のレッグ5→6を2位のタイムでこなしている。WAクラスは遠方から参加した勝山佳恵(茨大OLD)が2位以下を圧倒する結果となった。
運営面ではスタート地区にビスケットが置かれていたり、倒木の多い道を避けたスタート誘導、帰りの電車の割引切符を販売しているなど随所に工夫が見られた。また、賞品は運営者が帰省先で買ってきたものということで、静岡のうなぎパイ、岡山のきびだんごなどが用意されていた。
会場でも宣伝があったが、関西では今後も京大京女新人運営練、馬見丘陵公園大会とイベントが続くようでこちらも要チェックだ。
▼大会公式Webサイト
https://sites.google.com/view/hsnolc2018newcomer
▼成績速報(Lap Center)
https://mulka2.com/lapcenter/lapcombat2/index.jsp?event=5018
[Writter:Yoshi2]