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2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

#14_タッチフリーSIで爽快に駆ける – 第35回サン・スーシ大会

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3月26日、神奈川県平塚市の『平塚市総合公園2016』を舞台に「第35回サン・スーシ大会」が開催され、祐谷大輝(杏友会)が制した。

本大会は第4回ひらつか市民スポーツフェスティバルに併設して開催された。スポフェスとしてはラグビー、ゲートボール、ボウリング等様々な種目が参加しており、オリエンテーリングも後述するミニオリエンテーリングで参加していた。当日はあいにくの雨で中止となった種目も多くみられたが、オリエンテーリングの部は、スポフェスのミニオリエンテーリング、併設のサン・スーシ大会共に盛り上がりを見せていた。

タッチフリーSIの魅力

サン・スーシ大会ではタッチフリーSIが使用された。タッチフリーSIでは、ステーションの小さい穴にSIカードを挿さずとも、ステーション近くを通過するだけでコントロールの通過が認識される。そのため、コントロールでスピードを落とさずに競技を続けることができる。タッチフリーSIシステムは2015年に開発され、2015年9月に筑波大学キャンパス内で開催された第35回筑波大大会を始めとして、2015年度の全日本スプリントや2016年度のインカレスプリントなど、国内の大会でも使用され始めている。秒単位で争うスプリント競技では今後さらに広がっていくことだろう。
タッチフリーSIシステムの機材だが、ステーションは従来のSIステーションと同様のものを用いることができ、フリーソフトでタッチフリー仕様に設定している。一方、SIカードはタッチフリー専用のものが必要であり、ステーションの近くを通過するとステーションではなく手持ちのSIカードが音と光を発する仕組みとなっている。反応距離としては、静止時でステーションから約50cm、走行時で約30cmとなっている。現時点で、タッチフリー用のSIカードは国内には300個ほど存在しているという。

 

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タッチフリーSIの図
(図中ではわかりにくいが、SIカードが反応して先端が光っている)

 

上位陣は秒差の争い

本大会のコースは比較的素直なパークOであり、タッチフリーSIの効果も相まって、爽快に走ることができた。とはいえ、7→8、18→19などルートチョイスを問うレッグもいくつか見られた。

1位の祐谷と2位の小暮喜代志(ES関東C)との差はわずか1.4秒、さらに小暮と3位の桑原恒平(東工大OLT)との差は2.2秒と、上位陣は秒差の争いとなった。祐谷は元陸上部であり、陸上部時代に平塚市総合公園によく来ていたという。ただ、当時は入口と競技場の間しか往復していなかったため、今回オリエンテーリングで改めて公園の全域を走ることとなった。陸上競技と比較してか「色んなエリアを走って回れるのも、オリエンテーリングのよいところだと思った」という。

 

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ウィナーズルート
(コースプランナーの尾上に話をうかがったところ、
7→8は祐谷のルート、18→19は出戻りの花壇迂回ルートがベストルート想定とのこと。なお、10→11間の立入禁止区域は、大会3週間前にいきなり出現した工事現場だそうだ)

ミニオリエンテーリングも熱い!

一方、会場でのミニオリエンテーリングも、スポフェス参加の家族連れや本大会参加のオリエンティアが多数参加していた。本記事の表紙写真はミニオリエンテーリング競技中の様子である。

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ミニオリエンテーリングの地図サンプル(大会要項より)

ミニオリエンテーリングは狭い範囲にコントロールが多数設置され、集中力や方向感覚、判断力が求められる。簡単だが奥が深く、タイムを縮めようと焦って走り、現在値を見失ってしまう参加者も多くみられた。コントロール回りの動作練習にも適していそうだ。

タイムを縮めようと集中するオリエンティア、子供が挑戦するのを見て自分も熱中した家族連れのお父さんなど、色んな人々が熱くなる会場であった。

 

第35回サン・スーシ大会
http://www4.plala.or.jp/sans-souci/event/taikai35/index.html
成績(Lap Center)
http://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=3900

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