OK-Info

2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

#74_ちょっとした非日常 - 戸山公園ナイトO 兼 ペゴさん壮行会

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6月9日、東京都新宿区にて「戸山公園ナイトO兼ペゴさん壮行会」が行われた。宵闇のレースを制したのは壮行会の主役である尾崎弘和(トータス/京葉OLクラブ)。2位に4分近い大差をつけての圧勝となった。

 

早稲田大学オリエンテーリングクラブ(以下早大OC)が戸山公園でナイトOを開催するのは、昨年に引き続き2回目となる。
(↓昨年のOK-Info記事はこちら)
okinfo.hatenablog.com


戸山公園は早稲田大学に隣接する都市公園…であるのだが、山手線内最高標高(44.6m)を誇る箱根山を中心に、緑豊かなエリアでもある。決して広くはないが、ナイトOにはちょうど良いテレイン。コースも箱根山付近の林を最大限活用して組まれており、昼間の公園では味わえない、難易度の高いレースとなった。2.5キロのコースに対し、トップの尾崎選手でも19分半、2位の和田選手で23分。キロ8~9分程度かかっており、難易度の高さが伺えようというものである。
また、資材の事情により、当初予定していたフラッグの使用ができず、反射物(写真参照)をフラッグ代わりに使用したこともあり、さらに難易度が上がった部分もあった。この辺にあるはず、とラフなアタックをするとなかなか見つけにくい箇所もあり、暗闇の中でも地図を読み切っておく必要があった。その点では、地の利のある早大出身の選手たちにはさすがにアドバンテージがあっただろうか。

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※写真だと少し見にくいが、飾り部分にライト・街灯などの光さえ当たっていれば、反射してくれるので意外となんとかなる。フラッグ+ユニットが調達できず緊急避難的に使ったとのことだが、悪くないと感じた。


走り足りない選手向けには、2本目も用意された。2本目のコース名はHAKONEYAMA。先述の箱根山を最大限活用して組まれており、「とりあえず山頂に行かせる」、「山頂を起点にループ」など、プランナーのアイディア=登距離が詰め込まれたコースとなった。来週末に迫るインカレスプリントの関東地区選考会のテレイン「大房岬」も登距離がかさむことで有名であり、大学生オリエンティアにはちょうど良い足慣らしになったであろう。2本目のトップは大田将司(OC tortoise)。
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なお、今回のレースは、世界選手権(WOC)日本代表に選出されたペゴこと尾崎選手の壮行会も兼ねており、受付ではカンパの募集なども行われた。

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このカンパBOXは早大OCの後輩が愛情をこめて作ったとのこと。愛情とは。


世界選手権(WOC)は、8月にラトビアで行われる。まだ少し早いが、大一番へ向け、尾崎選手に意気込みを聞かせてもらった。

‐昨年の成績について、スプリントの予選では、日本の男子選手中ではベストの成績でした。ただ、それでもボーダーまでは1分半あり、またフォレスト種目では苦戦したところもあったかと思います。自分ではどう評価していますか?

尾崎:スプリントに関しては、フォーカスして取り組んできたが、まだ遠かったです。コンディションが5月のワールドカップでピークになり、その後少し落ちてしまった部分はあったと思っています。またレースの内容そのものはそこまで悪くなかったのですが、戦略は見誤ったところがあります。特に、雨に対して実力が出し切れなかった部分は反省点です。ロングはいわゆる飯バテです。ロングについては、2-3年後に再トライしたいと思っています。

‐一年経って、今回の最大の目標は?

尾崎:スプリントで決勝を走るのが目標です。

‐今回のスプリントは市街地です。どういった準備をしていますか?

尾崎:ラトビアの、リガの街中です。こういったスプリントの準備はストリートでもできます。早稲田の環境は充実していて、スプリントの感覚はかなり高めていけていると思っています。あとは普段のトレーニング。

‐普段のトレーニングという点では、今回壮行会を開いてくれた早大OCの後輩をはじめとした大学生とも、定期的に合同トレーニングをやっていますよね。そこによく来ている人たちは昨年一年でかなり実力を付けてきた(※)ように感じます。一緒に、良いトレーニングが積めてきていると言っていいでしょうか?

尾崎:そうですね。自分も修論等で苦労している部分はありますが、良い感じのトレーニングが、ちゃんと継続してできていると思っています。

‐最後に、応援してくれる人、一緒にトレーニングしてきた人たちに何かメッセージを。

尾崎:スプリントは日本で一番準備ができる種目だと思っているので、しっかり準備して、2か月後の本番を迎えたいと思っています!

※例えば、柴沼選手(早大:インカレミドル4位・リレー4位)、種市選手(東大:インカレスプリント優勝・ロング4位・リレー優勝)らが参加していることが多い。勝手ながら、伸び盛りの選手が多いイメージ。

 

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大会マスコットキャラクターの「ペナンゴ」と尾崎選手。

▼戸山公園ナイトO 兼 ペゴさん壮行会

https://wasedaoc.com/info/training/2018toyama-night

 

▼成績速報(Lap Center

https://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=4643

 

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