9月29日、宮城県多賀城市の『多賀城緩衝緑地』を舞台に「第41回東北大学オリエンテーリング大会 前日大会」が開催され、Mクラスは種市雅也(東大OLK)、Wクラスは勝山佳恵(茨大OLD)が制した。
毎年、東北大大会は3年生が中心となって開催しているが、その前日大会は基本的に4年生主体での運営となっている。今大会のテレイン『多賀城緩衝緑地』は2008年の前日大会で初めてO-MAPが作られたテレインであり、その後2010年にも前日大会が開催されるなど、東北大前日大会に縁の深いテレインといえる。東日本大震災で被災してしばらく公園自体が使用できなくなっていたが、2014年より再び使用できるようになった。テレインは川を挟んで東西に分かれており、中央の大きな橋で結ばれているが、林の中での直進課題を提供しやすいこともあってか東側の方が難易度はやや高めである。
このテレインを選定した背景について、前日大会実行委員長の大塚駿に話を伺ったところ、もともと「前日大会で何か新しいことをしたい」という思いが最初にあったようである。その中で、種目を検討したところ「長いスプリントが面白いのでは」ということになり、まずウルトラスプリントというコンセプトが決まったそうだ。そして、それができるテレインとして白羽の矢が立ったのが『多賀城緩衝緑地』であった。なお翌日のテレインに隣接する『グランディ・21』も候補に挙がっていたそうだが、前日大会の日はコンサート開催と被ったため断念したそうである。今回、Mクラスは4.0km優勝設定20分のコースとなっており、当初は地図交換制度を設けようとしていたが、北東インカレでフリップ式(1枚の地図に2つの地図が描かれており、前半と後半で分かれている。今年のインカレスプリントでも実装された)の地図が提供されたのを見て、この方式にしようと決めたとのことだ。
さて、通常の5割増くらいのスプリントであったが、参加者の反応はどうだっただろうか。Wクラスで優勝した勝山にレース後話を聞いてみたところ「走る前は距離が長いと感じていたが、実際走ってみてナビゲーションをしていたら、あっという間に終わった感覚だった」とのことだった。レース中しっかり集中していた証であろうか。「特に後半で細かいナビゲーションが必要な個所が多く、自分の得意なタイプのスプリントだったと思う。前半と後半で雰囲気が変わって、2度楽しい、という感じだった」と話していた。
また、東北大大会の前日大会ということで、東北大OLCのOBOGも多く参加していた。後輩たちにいいところを見せようと張り切る者や、トレーニング不足なのに長い距離のスプリントに挑むことになり疲労を隠せていない者など、レース後には多種多様な光景が広がっていたが、誰もがテレインを楽しめていたようだ。
Wクラス 勝山のウィナーズルート
Mクラスのコース図紹介
※筆者が疲労でへろへろになっていて、優勝者へのインタビューは失敗しました…
▼大会公式Webサイト
http://www.olc.org.tohoku.ac.jp/taikaiHP/41th_pretohokuolc/
[Writer:yi+]