OK-Info

2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

#48_復活の那珂川、雨でどろどろのレースに – 第37回筑波大大会

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1015日、茨城県那珂市の『那珂川~静~』を舞台に「第37筑波大学オリエンテーリング大会」が開催され、M21A1は結城克哉(鞍部同好会)、M21A2は尾崎弘和(トータス)、W21Aは稲毛日菜子(京葉OL)が制した。

 

前回、第36回筑波大大会が開催されたのは今年の1月末(参考記事:#8_8年ぶりのフォレスト独力運営! - 第36回筑波大大会)。そこから9か月とたたないうちに本大会の開催となった。本格的に本大会の開催準備に動き出したのは3月からということなので、実質半年で準備してきたことになる。しかしながら、準備期間は短期間にもかかわらず、今回の筑波大大会は前日にロゲイニング大会も開催するという挑戦的・意欲的な運営がなされた。前日当日と2日間参加する猛者もいたようだが、さすがに前日6時間ロゲからの本大会参加はきつかったようで、前日当日と2日間参加した宮西優太郎(トータス)は「前日は実走49kmだったこともあり、今日はさすがに足がつらかった」と話していた。

 

本大会のテレイン『那珂川~静~』は、2003年に全日本リレーが開催された『常陸戸村』の拡大リメイクである。『那珂川~静~』の北西部分(M21A12W21Aで言うと序盤のループが相当)は『常陸戸村』には含まれておらず、1980年代に作成された『那珂川』以来約30年ぶりにO-MAPへの記載が復活した範囲とのことである。

一方で、大会会場周辺に当たる地図半分より東側については、今回使用されていない。競技責任者の楠健志によれば、東側のエリアに行くには急峻な沢を通る必要があり、雨だと大変危険になるため使用を断念し、会場から遠いエリアのみを使用したということである。実際、本大会は雨天となり、斜面は軒並みすべりやすく、湿地も大変通行しにくい状態であった(湿地は晴れていればすいすい走れるらしい…)。その中で、さらに急峻な沢を通行せずに済んだのはなによりである。

テレインは、夏場はすさまじいヤブの濃さだったそうだが、この季節になって植生は走行度0.5段階くらいはよくなったという。「冬はさぞ快適に走れるのでは? 前回大会が開催された『木場下(あぼっけ)』と合わせて茨城2days合宿なんかもできるかもしれない」という運営者の声も聴かれた。

 

レースについて、21A各クラスの優勝者にインタビューしたところ、

結城「すべりました」

尾崎「すごいすべった」

稲毛「つるっつるでした」

と、3人ともまずはテレイン内の路面状況に対するコメントが飛び出した。やはり、この雨の中でのレースというのは印象に残ったようである。

M21A1を制した結城は、今回は確実にアタックポイントを設定してアタックすることをテーマに大会に臨んでいた。「ヤブで視界、進路を阻まれたのが難しく感じたが、そこが面白いテレインであるとも感じた。これからリレー大会が増え個人戦はしばらく空くため、勝ててよかった」とのこと。また、本大会は前回同様賞品が豪華だったのだが、前回大会では結城は代走で優勝しており参考記録として賞品は入手できなかったそうである(ちなみに、稲毛も同様)。今回は事前エントリーしての優勝ということで、嬉しそうに念願の賞品を手にしていた。

M21A2を制した尾崎は「がんばって走る系のコースは好きなので、楽しく走れた。△→1を除いて大ミスはせず、走れるところはしっかり走る、というところがうまくできていた」と振り返っていた。また、尾崎は寒くなると調子が落ちると話しており、寒くなる前にいいイメージをもっておきたかったという狙いもあったようである。とはいえ「冬も頑張ります」と話していた。

W21Aを制した稲毛は、テレイン内では四足歩行をして斜面を登っていくシチュエーションも多かったと振り返っていた。目標はプランを立ててから走るという基本的なところだったが、終盤の15番コントロールで崩れてしまったそうである。パッと見て、尾根なのか沢なのかよくわからなかったというところが、現地での迷いにもつながっていたようである。ルート図を見ると、確かにその部分で苦戦している様子が分かる。

 

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M21A12W21Aで優勝した3人(賞品とともに)

 

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M21A1 結城のウィナーズルート

 

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M21A2 尾崎のウィナーズルート

 

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W21A 稲毛のウィナーズルート

 

本大会は演出面の工夫も豊富であった。演出係の鳩力乃介、小柴滉平によれば「空いた時間をいかに楽しんでもらうか」をコンセプトに演出を試みたという。今回はミドルディスタンス競技ということで、競技に要する時間も短いので、その分MCやインタビュー、会場で配布する筑波大の部誌「まわりみち」(大会特別バージョン)などで参加者に楽しんでもらおうと計画されていた。「まわりみち」については、会場内放送と連動した企画も用意していたというが、あいにくの雨天ということもあり今回青空会場だったため、配布できた数がそもそも少なかったそうである。また、雨天の影響で、表彰式や大判地図へのウィナーズルート記入も中止になるなど、演出としては計画していたのにできなかったことも多く、運営者も残念がっていた。とはいえ、会場アナウンスやインタビューなどは、十分雨天下でも楽しめるものであった。会場アナウンスの内容は、競技関連の情報や、ハチやヘビなどの生物に対する対処、さらにはゆるい話など多岐にわたっていた。演出に関するOK-Infoインタビューの際、小柴が「インカレや全日本でラーメンの話をひたすら流していたら怒られるでしょう?」と話していたのは大変印象に残った。ゆるい演出ができるのも、学生大会ならではといえる。晴れていたら、レース面も会場面も、もっと楽しいものになっていただろう。

 

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会場で配布された「まわりみち」

表紙からかっ飛ばしているあたりが素敵である

 

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大会マスコット「なかダケ」の顔出しパネル

晴れていたら利用者も多かっただろう(たぶん)

 

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会場の速報ボード(レース前)

案内の一つ一つが非常に分かりやすく、これだけ見ても手厚さを感じる

 

▼つくばロゲイニング
http://www.orienteering.com/~tsukuba/tsukubaroga/index.html

 

▼第37回筑波大学オリエンテーリング大会
http://www.orienteering.com/~tsukuba/37/index.html


▼成績速報(Lap Center

https://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=4215