OK-Info

2017年1月よりスタートしたオリエンテーリング関連のニュースサイトです。関東を拠点に、手の届く範囲でですが大会記事などをお届けしていきたいと思います。

#185_【体験記】父ティアが初めて妻子とオリエンテーリングを楽しんでみた - 第2回元気な伊勢原オリエンテーリング大会

10月29日、神奈川県伊勢原市の『伊勢原総合運動公園』で今年も「伊勢原スプリント」が開催された。この伊勢原スプリント、実は午前中に市民向け、グループ向けの競技があったのをご存じだろうか。今回は、午前の部を家族で楽しんだ体験記をお送りする。

※今回はいつもの記事と趣向を変えて、主観マシマシでお送りします

 

 

裏メニュー? 元気な伊勢原オリエンテーリング大会

OK-Infoを立ち上げて今年で5年目。編集長を自称し、これまで様々な大会に参加、取材してきたのだが、今年は異変が起こっていた。そう、私が全く記事を書けていないのである。そもそも、大会参加数がたったの1(ちなみにCC7)であり、それも仕事が大炎上したり全日本大会のBulletin編集で忙しかった最中だったので記事を書く時間もなく、今年のOK-Infoは例年より寂しいことになっている。もはや「編集長(笑)」である。
(そんな中で、今年も記事を書いてくれたみなさんにはホント感謝してます…)

まずはどこか手近な大会に参加して楽しみたい、あわよくば久々に記事も書きたい! と思って大会を探していたところ…いい大会があるじゃないか、伊勢原スプリントが。

 

(昨年の伊勢原スプリントの記事)

okinfo.hatenablog.com

 

昨年の伊勢原スプリントは、まさかの屋内スタート、野球場を走れる、インカレスプリント(野球場レッグ)の対策機会としても最適、などなど競技性込みで色々と話題になり好評だった。二年連続で参加しても絶対に面白い! と思っていたが、ここでふと思い出したことがあった。

(昨年の尾上さんインタビューより)
本大会は、施設側が市民向けのオリエンテーリング大会(午前中に実施)を主催し、サンスーシが協力、午後の大会を相乗りして開催した形なので施設の自由が色々ききました。

伊勢原スプリントが今年も開催されると知ったとき、昨年の取材を思い出した私は「今年も初心者イベントやってるんじゃね?」と考えた。JOYやorienteering.comには情報出ていなそうだったが、検索エンジンで『伊勢原 オリエンテーリング』で調べてみると…出てきました「第2回 元気な伊勢原オリエンテーリング大会」の情報が。要項を読んでみると、どうやら伊勢原市民ではなくても参加できる様子。伊勢原スプリントも非常に魅力的だが、こっちに参加するのもアリなのでは…?

突然だが「いつか結婚したら家族でオリエンテーリングを楽しみたい」というのは、オリエンティアの夢である(諸説あります)。新婚の頃、妻(初心者)とは東北大大会前日大会(奥松島)に参加したことがあったが、息子も2歳になり公園とかを走り回れるようになった今、これは息子もオリエンデビューの好機到来ではないか!
ということで、今年は一人で伊勢原スプリント…ではなく、家族で「元気な伊勢原オリエンテーリング大会」に参加することにした。

 

スプリントエクササイズのうまい使い方

スタッフさん「初心者説明…いる?(笑)」
ワタシ「いやー、その場で説明できるんでだいじょうぶじゃないですかねー(笑)」

どうやら私が市民大会の方に乗り込んでくるのは、運営主管のサン・スーシのみなさんには知れ渡っている様子。『なんでこの人午後じゃなくて午前の方に来てるんだろ…』と思っただろうなあ。家族向けの方に出たかったんです。
一応、妻は初心者説明を聞いてみることになったが、一応大会参加経験ありということで「じゃあいきなり実践行ってみよう!」ということで、サン・スーシのスタッフさんからいきなり実践コース(スプリントエクササイズ)に送り込まれていた。妻がんばれ。
そう、会場の体育館内には、半分くらいの面積を割いてスプリントエクササイズのコースが設置されており、初心者説明にも一役買っていたようである。また、午後の伊勢原スプリントの参加者もレース前後の空き時間に気軽に挑戦できる仕組みとなっており、実際多くの方が楽しんでいた。うまい使い方だと思った。
なお、今回用意されたスプリントエクササイズのコース例を以下に示す。

 

スプリントエクササイズのコース例

今回は横断禁止のコーンの上にユニットが設置されるタイプのコースであった。
例えばコース例の4番は上からも下からもアタック可能となっているが、下からアタックすることでそのまま5番にスムーズにアタックが可能であるため、タイム短縮のためには下からアタックすることが望ましい。このタイプのコースで好タイムを出すためには地図の先読みの技量が必要であり、先読み力を鍛えるのに良い練習だと思った。

コース例の4番:右側のように下からアタックした方がスムーズ

 

息子(2歳)の初めてのオリエンテーリング

そんなこんなで、市民コースをスタート。市民じゃないけど。
市民コースは2種類(長いのと短いの)があるということで、長い方を申し込んだ。地図を見てみると…

市民コース(長い方)

…これ、普通にスプリントコースとしても遜色ないのでは?
ルートチョイスもありそう。思ったよりも本格的なコースに驚いた。後でコース設定者のおなじみ尾上さん(サン・スーシ)に聞いたところ「昨年も市民向けコースを作ったが、参加者からは短かったという声もあった」とのことであった。そのため、今年は長いコースも用意し、かつルートチョイスのあるレッグも設けるなど、オリエンテーリングの面白さにより触れてもらえるようなコースとなったようである。実際、妻は途中現在地ロストしかけながらも楽しんでいた。それなりに長い初心者コースがあっても結構楽しめるものなんだなと、個人的には勉強にもなった。

(余談だが、地図の色合いとしては、立入禁止のオリーブとオープンのイエローの色の違いが分かりやすくなっており、昨年度よりも印刷品質が良いと思った)

 

さて、子供に初めてのオリエンテーリングを楽しんでもらうにはどうしたらいいだろうか。とりあえず「あのオレンジを探すんだよー」とフラッグを目指してもらうように教えてみた。後半になるにつれてルールがちょっと分かってきたのか、フラッグに対してよく反応するようになっていた。当然、隣ポ(隣接ポスト:別のクラスで使われているコントロール)にももれなくダッシュしていた…。

フラッグに向かって突進する息子氏

コースはそれなりの距離があったので(長いコースを選んでしまったので)、歩き疲れた息子は途中「だっこ魔」に変貌し、両親で交代しながらだっこで運ぶ羽目になった。しかし、コース途中で落ちていたどんぐりでしばらく遊んで休憩したらまたダッシュするようになった。今まで考えたことが無かったが、途中で気軽に休憩できるのは公園初心者コースの良いところだと思った。
あと、子供は音がする物が好きとはよく言われる話だが、SIカードでパンチするところには予想通り食いついていた。今回は息子をパンチ係にしており、最初はよくわからないまま親につられてパンチしていたが、後半では1人で楽しんでパンチするようになっていた。順応性高い。ニコニコしながらパンチする姿に、なんだか親も嬉しくなった。コントロール通過証明については、子供連れのときに関して言えば、音が鳴る分EMITよりSIの方が喜ばれそうだと思った。とはいえ、EMITもランプは光るから楽しんでもらえるだろうけども。

完走して記録証をもらったときは嬉しかったし、家族とオリエンテーリングを楽しむ夢が叶ったこともあってかちょっとしみじみした。

 

「元気な伊勢原オリエンテーリング大会」は楽しい

市民コースには、当然他の家族連れや子供たちが参加していた。私たちを追い抜いて行った子供たちもニコニコしながら野球場内のフラッグを探していて、楽しんでいそうなのが印象的だった。サン・スーシの尾上さんに聞いた話では「いつもは入れない球場を自由に走れて喜んでいた子供たちもいた」とのことだった。なんでも、球場のマウンドにのぼって興奮してしばらく動かなかった子もいたんだとか。そういう非日常感を楽しめるのもまた、オリエンテーリングの魅力の一つである。

レースだけではなく、初心者説明を兼ねたスプリントエクササイズや、会場の地元出店もあり、非常に楽しめた大会だった。地元出店のご飯はおいしく、息子はクリームパンを超速で平らげており、自分も妻も「豚トロ高菜弁当」の美味しさにドハマりしていた。
非常に楽しかったので、もし来年もあるのであれば、初心者や小さいお子様連れオリエンティアにもぜひ推したい大会であった。

きれいな風景と、立ち並ぶ出店

 

豚トロ高菜弁当、美味でした

 

伊勢原スプリント(午後の部)の成績速報(Lap Center)
https://mulka2.com/lapcenter/index.jsp?event=7291

 [Writer : yi+]