まもなく2021年が終わり、新しい年がやってくる。
昨年に引き続き、多くのオリエンテーリング大会が中止もしくは延期となり、大変な1年となった。一方で、魅力ある大会も多数開催され、多くの人が楽しんだ。
そんな2021年の大会(+α)を、OK-Infoの記事を通じて振り返っていく。
- オリエンテーリング漫画「流星とコンパス」
- 3/10-11 2020年度インカレ協賛トレイルO大会
- 3/24 関学春のオー祭り
- 3/27 DREAM RELLAY
- 日本ランキングと全日本E権について
- 6/13 姫木ミドル
- 7/10-11 第26回札幌OLC大会
- 7/18 第15回岩県大会
- 10/16-17 新・北国O
- 10/23-24 全日本大会
- 11/6-7 第44回東北大大会
- 11/13 伊勢原スプリント(第42回サン・スーシ大会)
- 11/20 インカレスプリント
- オリエンティアAdvent Calender
- OKアウォード2021
オリエンテーリング漫画「流星とコンパス」
いきなり大会ではない記事となったが、2月初頭、コロナ禍で憂鬱な年始のオリエンテーリング界でのこと。その中に飛び込んできた朗報が、オリエンテーリングを題材にした漫画「流星とコンパス」の登場だ!
内容の面白さと、連載に向けた応援で、多くのオリエンティアの心が1つになった。
okinfo.hatenablog.com
(Writter:yi+)
3/10-11 2020年度インカレ協賛トレイルO大会
春インカレが残念ながら中止となってしまったが、インカレ協賛トレイルO大会がオンライン形式で開催され、熟練者から初心者まで幅広い選手がトレイルOを楽しんだ。トレイルOトップ選手のすごさを垣間見る機会にもなった。
(Writter:yi+)
3/24 関学春のオー祭り
関東学連による充実の「オー祭り」が前橋公園で開催された。「楽しいイベントが無いまま2020年度を終わるのは嫌だ!」ということで、短い準備期間ながらも、参加者に笑顔を提供するイベントとなった。
(Writter:JUNE)
3/27 DREAM RELLAY
KOLCの手によりDREAM RELLAYが開催!
フォレストのリレーが楽しめる、この時期としてはまさしく夢のような大会。日新音頭など、学生大会らしい楽しさも話題となった。
(Writter:yi+)
日本ランキングと全日本E権について
こちらはインタビュー記事。
全日本大会選手権クラスの出場要件の一つに「日本ランキングの順位」が加わったので、日本ランキングについてインタビューを行ってみた。来年度についてはこの記事からさらに制度が変わり、男子は「3大会分」がランキング集計対象なのでご注意を。
(Writter:yi+)
6/13 姫木ミドル
6月中旬、姫木ミドルが開催された。何といってもテレインの「白さ」が格別であり、参加者は走りやすいテレインを堪能した。また、会場にはキッチンカーが立ち並び、食事も楽しむことができた。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストテレイン部門第2位」「ベストサービス部門第2位」に選出されている。
(Writter:yi+)
7/10-11 第26回札幌OLC大会
7月上旬、札幌OLCによる2日間大会が開催された。コースはミドル0.2%程度・ロング2.7%程度というとんでもなく低いアップ率。夏場の北海道で爽快なレースとなった。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストテレイン部門第2位」に選出されている。
(Writter:Miya)
7/18 第15回岩県大会
6月に開催予定だった岩県大会だが、延期となり7月中旬に開催された。ロング競技である上に、暑さとヤブの影響でタフな大会になった。ラスポゴール選手権も開催され、過酷な企画ながら盛り上がりを見せた。
(Writter:Takumin)
10/16-17 新・北国O
10月中旬、数多の障害を乗り越えて北の2日間大会「新・北国O」がが日間にわたり開催された。2日目は北海道屈指の難テレイン「島松」がNishiPROの手により生まれ変わった点でも話題となった。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストテレイン部門第5位」に選出されている。
(Writter:Salt)
10/23-24 全日本大会
全日本ミドルは小牧弘季(ときわ走林会/筑波大院)、稲毛日菜子が制した。
また、全日本ロングは伊藤樹(設楽町/ES関東C)、稲毛日菜子が制した。
コロナ禍の第5波がちょうど治まるかどうか…というところ、全日本大会はなんとか開催され、大盛況のなか終了した。どれくらい大盛況だったのか…というと、OKアウォード2021の「ベストコース部門」「ベストテレイン部門」「ベストサービス部門」「ベストメモリー部門」の全部門で大賞を受賞しているところからもすごさがうかがえよう。
なお、全日本大会のOK-Infoは執筆できていないが(申し訳ありません。ちょうど書いてくださる方がおらず、編集長がなんとか書こうとしたもののそもそも仕事が忙しくなって執筆時間が取れませんでした…。なんとか後日埋めておきたいと思います)、ミドル・ロングのコース図と、そしてコース設定者コメントを紹介させていただく。
ー全日本大会の運営、おつかれさまでした。コースについていくつかお話伺えればと思います。まず、コースを設定する上で意図したことについて教えてください。
西下:世界に通用する選手たちの熱い戦いの場&幅広い世代の方々に楽しんでいただけるコースを提供できるように努力いたしました。
ミドル競技はロング競技と異なりスピードレースとなるため、特に選手権クラスでは近年のWOCやWCで見られるような、コントロール数が比較的多めかつ方向転換を多く取り入れたテクニカルなコースに仕立て上げました。
今回のテレインでは、道が発達している片斜面の北エリア、藪が多く点状特徴物の多い南エリアといった具合に特徴が大きく異なっていたこともあり、ある程度の形ができても細かい部分で納得がいくまでのコースを作るまでは大変でした。運営者の皆さんの協力の甲斐あってテレインの強みを少しでも活かせたコースにできたのではないかと自負しています。
ー勝負レッグ、あるいは思い入れのあるレッグがあれば教えてください。
西下:選手権での注目レッグは、南エリアの西斜面から中央へと続くMEの14→15、WEの12→13です。斜面を斜めに下っていくのは難しいという自分の経験から生まれたレッグでした。
それ以外のレッグでもネット上で確認できる皆さんのレースを見て、細かいながらもルートチョイスがあって上手く分散できたと思えたものもありました(MEの4→5など)。
ー大会後に、ご自身のコースを振り替えってみていかがでしたか?
西下:今回のコースを組むにあたって、前年度までのタイムの分析からある程度の目安は競責の宮西さんに出していただき、そのデータからウィニング相当のペースを割り出してコースに適用しました。選手権クラスについては概ね自分の予想通りの結果でした。しかし、シニアクラスは前年度まで10歳刻みだったこともあり、5歳刻みの各クラスの調整が難しかったです。難易度の低いクラスについては大きくずれてしまったこともあり、全体的にまだまだ反省する部分が多いです。
大会後には多くの人にコースが楽しかったよと言ってもらえたのが非常に嬉しく、コースを組んだ甲斐がありました。ミドル競技で一点残念だったのが、(来場時に)高速道路の渋滞にはまってしまい、純粋にレースを楽しめなかったと思しき人たちが意外と多くなってしまったことです。個々人の都合もあるので対策はなかなか難しいですが、今後はより多くの人にレースを楽しめる機会を提供できる努力を心掛けていきます。最後になりますが、今回コース作成にご協力いただいた皆様に感謝いたします。
ーありがとうございました。コースが好評だったというところは、OKアウォードのベストコース部門でも第3位を受賞しているところにも表れているかと思います。全日本のコース設定となると、色々重責もあったのではないかと思います。おつかれさまでした。
ー全日本大会の運営、おつかれさまでした。コースについていくつかお話伺えればと思います。まず、コースを設定する上で意図したことについて教えてください。
稲森:
・全年齢大会
・ロングが日本で最も強い選手を決める大会
という2点を意識してコースを組みました。そのため、年少クラスからご年配のクラスまで一般クラスのコースにも注力しました。コース数が多いのもありますが、選手権クラスよりも一般クラスのコース組みにより長い時間をかけていました。
選手権クラスでは、心技体の強さを問うコースとしました。特にスペクテーターコントロール後は体力的・精神的にきつい中で、タフに自分の心技体をコントロールし続けられる人こそ速いコースとなるよう、難易度・スピード・地形に緩急のあるレッグを続けて用意しました。
ー勝負レッグ、あるいは思い入れのあるレッグがあれば教えてください。
稲森:M21Eのスペクテーターズコントロール後の23⇒27です。前の質問にあったように難易度・スピード・地形に緩急のあるレッグが続くところです。
M21Eでは、23⇒24で1位2位の伊藤選手・小牧選手ともにアタックを外してレース中最大の2分程度のミスタイムを付けていたり、24⇒25で伊藤選手と小牧選手の勝負がついたり、スペクテーターズ時点では7位だった森清選手が3位まで追い上げる大逆転をしたり、といったことがありました。
あとは、今大会最長レッグだったW21Eの8⇒9です。GPSでルートを見られる選手だけでも、大小さまざまなルートの選択があります。ぜひ村越さんの全日本振り返りやGPSを見てみてください。
ー大会後に、ご自身のコースを振り替えってみていかがでしたか?
稲森:凄く良いテレインで、大会のコンセプトも明確で、楽しくコースを組ませていただきました。素敵な大会の運営に関わることができてとても良かったです。
M21E最長のロングレッグ6⇒7のルートチョイスが分かれなかったのは検討不足だったなと思います。
あと、大きな反省点が2点あります。
1つ目は、高年齢向けコースを組む際に難易度を中心に考えていて、色々なエリアを使うという点について考えられていなかったことです。オリエンテーリングの楽しみはナビゲーションの難しさだけではなく、色々な場所を走れる事も楽しみであるため、その点にもっと考慮してコースを組めたらよかったなと思います。
2つ目は、W21Eのウィニングが予想よりも大幅に長くなってしまったことです。選手からしたら、コースプロフィールよりも10分も長いと予定というか戦略にズレが出てしまってしんどい思いをさせてしまったのではないかと思っています。
ーありがとうございました。反省点もあるとはいえ、OKアウォードのベストコース部門でも大賞を受賞していますし、多くの方にいいコースだと思ってもらえたのではないでしょうか。全日本のコース設定となると、色々重責もあったのではないかと思います。おつかれさまでした。
11/6-7 第44回東北大大会
11月上旬、東北大大会が2日間にわたり開催された。Day1は朝ドラのロケ地にもなった公園が舞台となり、コース序盤・終盤のエリアが参加者を特に惑わせた。
Day2は急なテレイン変更に加え5日前のコース変更等、多くの困難を乗り越えての開催となった。しかし、急ごしらえを感じさせない運営で、レースも大きく盛り上がった。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストサービス部門第5位」に選出されている。
(Writter:yi+)
(Writter:yi+)
11/13 伊勢原スプリント(第42回サン・スーシ大会)
レースからアフターイベントまで、スプリントを楽しみ尽くす大会!
建物の中からスタートし、野球場を走るといった、普段あまり走れない場所を走れる大会。それでいて、スプリントとしても面白いコースということでも話題となった。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストコース部門第5位」に選出されている。
(Writter:yi+)
11/20 インカレスプリント
矢板運動公園でこれほどのスプリントコースが出てくるとは…! と話題になったインカレスプリント。学生のスプリント頂上決戦を制したのは、森清星也(早稲田大学2)、松本萌恵(神戸大学3)であった。
本大会は、OKアウォード2021の「ベストコース部門第2位」に選出されている。
okinfo.hatenablog.com
(Writter:dotare)
オリエンティアAdvent Calender
年末の風物詩となったオリエンティアAdvent Calender。今年も様々な記事が執筆され、盛り上がりを見せた。改めて、年末年始に読み返してみるのも面白いだろう。OK-Infoでは、以下のように宣伝記事を発行している。
(Writter:かさねやま)
OKアウォード2021
4部門で年間の優秀大会を投票により決定し表彰する、OK-Infoの年末企画「OKアウォード2021」を今年も開催させていただいた。
上位大会だけでなく、すべての大会にいただいたコメントも紹介しているので(おかげで、22,000字という読み応えある内容になりました…)、年末年始の読み物として、2021年のオリエンテーリングを振り返るにはうってつけ! …かもしれない。
(Writter:yi+)
2021年、OK-Infoで取り上げた大会(+α)は以上となる。
来年も、今年以上に多くの方がオリエンテーリングを楽しめる年になることを願いつつ、今年の筆をおきたい。
みなさま、よいお年を!
[Writer : yi+]